修練の鏡と精霊の大地
第16章 天の悪魔
逆に淀屋橋に質問された。
「えっと……天の悪魔がいるとされる扉だから……で、開けても開けても同じだから……」
そうは言ったが、正解かどうかがわからなくなっていた。
「そうか……しかし、君は、その天の悪魔ってのが存在すると思うのかね?」
「えっ?」
意外な返しだった。
自分は今まで、いると言われてここまで来たのだ。いないという選択肢は考えていなかった。
「でも、おじいちゃん……ここに来るとき、なにか倒す目的を告げられなかった?」と奈美が聞いた。
淀屋橋はザラザラに伸びたヒゲを手でさすりながら、答えた。
「わしはここに来て、最初は呪神コックリを倒せと言われた」
「じゅしんこっくり?」
また新しいのが出た。そんなのが、いったいどれだけいるのか?
敵が増えたと、球也は肩を落とした。
「だが、その正体はなにかわかるか?」
「正体?」
淀屋橋の問いに奈美は、考えた。
球也も考えた。だが、球也の場合、どこかにトンチがあると、ひねくれた方向で考えていた。
淀屋橋は奈美の顔を撫でた。
「そんなのは始めっからいないんじゃ」
「えっ!? どゆこと?」
球也は呆気にとられた。
つまり、呪神コックリはいないということか?
「あ、でも、僕は闇神ってのを倒せと告げられましたが……」
「私は暗黒の釈迦を……」
それを聞いた淀屋橋は大笑いをした。
「まず、すべてを話すのではなく、この扉について話すのが先ではないか?」
淀屋橋の言う通りだ。知りたいことは山ほどある。
だが、一度には知り得ない。
「えっと……天の悪魔がいるとされる扉だから……で、開けても開けても同じだから……」
そうは言ったが、正解かどうかがわからなくなっていた。
「そうか……しかし、君は、その天の悪魔ってのが存在すると思うのかね?」
「えっ?」
意外な返しだった。
自分は今まで、いると言われてここまで来たのだ。いないという選択肢は考えていなかった。
「でも、おじいちゃん……ここに来るとき、なにか倒す目的を告げられなかった?」と奈美が聞いた。
淀屋橋はザラザラに伸びたヒゲを手でさすりながら、答えた。
「わしはここに来て、最初は呪神コックリを倒せと言われた」
「じゅしんこっくり?」
また新しいのが出た。そんなのが、いったいどれだけいるのか?
敵が増えたと、球也は肩を落とした。
「だが、その正体はなにかわかるか?」
「正体?」
淀屋橋の問いに奈美は、考えた。
球也も考えた。だが、球也の場合、どこかにトンチがあると、ひねくれた方向で考えていた。
淀屋橋は奈美の顔を撫でた。
「そんなのは始めっからいないんじゃ」
「えっ!? どゆこと?」
球也は呆気にとられた。
つまり、呪神コックリはいないということか?
「あ、でも、僕は闇神ってのを倒せと告げられましたが……」
「私は暗黒の釈迦を……」
それを聞いた淀屋橋は大笑いをした。
「まず、すべてを話すのではなく、この扉について話すのが先ではないか?」
淀屋橋の言う通りだ。知りたいことは山ほどある。
だが、一度には知り得ない。