
修練の鏡と精霊の大地
第3章 冒険の旅へ
「血を吸うの!?」
「そうや、しかもカチョ〜ンは一番やっかいや。飲んだらすぐ、腹から卵管出して皮膚に卵入れよる」
話を聞いて鳥肌が立った。腕には掴まれた跡と、針の様な口が刺さっている。
球也は人差し指と親指でそれをつまみ、一気に引き抜いた。
抜いた瞬間、ガッと痛みが走る。
「いたっ!!」
「そりゃそうだ。そのくちの周りには細かい返し針があって、刺したら皮膚の中で抜けにくいように針が立ちよるんや。しかし、よう走って逃げ切れたもんだ」
間一髪と言いたい所だが、村から出て僅か5メートルたらずの出来事だ。
「でも、あんなのが出てきたら街に行けそうにないっすよ」
「あんた、確か勇者様だな。外にピンク色の花が咲いていただろ」
「はい、ありました」
「あれは、吸血虫が出る時季に咲くんだ。あの花を一輪食えば体から虫が嫌がる気体が出る。わしら、街に出る時はそうしている」
「食うの!? 花を!?」
「あの花は翌日にはまた花が咲く便利な植物だ。枯れることもないし、我々には無くてはならないものだ」
「そうや、しかもカチョ〜ンは一番やっかいや。飲んだらすぐ、腹から卵管出して皮膚に卵入れよる」
話を聞いて鳥肌が立った。腕には掴まれた跡と、針の様な口が刺さっている。
球也は人差し指と親指でそれをつまみ、一気に引き抜いた。
抜いた瞬間、ガッと痛みが走る。
「いたっ!!」
「そりゃそうだ。そのくちの周りには細かい返し針があって、刺したら皮膚の中で抜けにくいように針が立ちよるんや。しかし、よう走って逃げ切れたもんだ」
間一髪と言いたい所だが、村から出て僅か5メートルたらずの出来事だ。
「でも、あんなのが出てきたら街に行けそうにないっすよ」
「あんた、確か勇者様だな。外にピンク色の花が咲いていただろ」
「はい、ありました」
「あれは、吸血虫が出る時季に咲くんだ。あの花を一輪食えば体から虫が嫌がる気体が出る。わしら、街に出る時はそうしている」
「食うの!? 花を!?」
「あの花は翌日にはまた花が咲く便利な植物だ。枯れることもないし、我々には無くてはならないものだ」
