
修練の鏡と精霊の大地
第18章 闇の者
球也は自分の鼻をつまんで、顔を近付ける。
「このホラのいろとぅお、はちほちでへるかいふつは……」
「わしは耳は聴こえるから、話すのは離れてても大丈夫じゃ!!」
球也はホッとして、顔を離した。
「同じこと二回言うの、めんどいけど……この空の色と、あちこち出てる怪物はなんなん? なにが目的で出てる?」
その質問をされるとタクノアンの表情が変わった。
「ふん、本来ならお主達が、仕留めるはずだった表の神仏どもが、妖精に姿を変えられた闇の者の怒りを呼び起こし、本来なら人間の目に見えない存在だったものが、長年に渡り溜め込んだ力を発揮し、人間の世界を滅ぼすために甦ったのじゃ」
「そうなのかっ!? で、話は変わるが、その草をほどいたら一千万くれる?」
「お前、なにを考えとるんじゃ!! そう言えば、わしの甥っ子のヌカーから苦情が来たわ!! 話のテンポを崩す関西の少年をよこしたのは叔父だろって、えらい怒られたわいっ!!」
「え……あれ、あんたの甥っ子なん? 意外な所におかしな関係を聞いたな……」
「どうでもいいわっ!! とにかく、もう少しで人間界は我ら闇の者の世界となる。その代わりゆく姿を、じっくりと見ておるのじゃ」
「なに!?」
「驚いたか? 恐ろしいか? お主のような無力な人間にはなにも出来ぬまい。あの空は、我ら闇の者の悲しみの血の涙の色。人間界を征服し、今度は神や仏どもに我らと同じ悔しさと苦しみを与える時」
<こら、おっさん。そんな身動きできん状態で、よくそんなでかいこと言えるな>
ソーヤが念を入れると、さらに草はタクノアンを締め付ける。
「このホラのいろとぅお、はちほちでへるかいふつは……」
「わしは耳は聴こえるから、話すのは離れてても大丈夫じゃ!!」
球也はホッとして、顔を離した。
「同じこと二回言うの、めんどいけど……この空の色と、あちこち出てる怪物はなんなん? なにが目的で出てる?」
その質問をされるとタクノアンの表情が変わった。
「ふん、本来ならお主達が、仕留めるはずだった表の神仏どもが、妖精に姿を変えられた闇の者の怒りを呼び起こし、本来なら人間の目に見えない存在だったものが、長年に渡り溜め込んだ力を発揮し、人間の世界を滅ぼすために甦ったのじゃ」
「そうなのかっ!? で、話は変わるが、その草をほどいたら一千万くれる?」
「お前、なにを考えとるんじゃ!! そう言えば、わしの甥っ子のヌカーから苦情が来たわ!! 話のテンポを崩す関西の少年をよこしたのは叔父だろって、えらい怒られたわいっ!!」
「え……あれ、あんたの甥っ子なん? 意外な所におかしな関係を聞いたな……」
「どうでもいいわっ!! とにかく、もう少しで人間界は我ら闇の者の世界となる。その代わりゆく姿を、じっくりと見ておるのじゃ」
「なに!?」
「驚いたか? 恐ろしいか? お主のような無力な人間にはなにも出来ぬまい。あの空は、我ら闇の者の悲しみの血の涙の色。人間界を征服し、今度は神や仏どもに我らと同じ悔しさと苦しみを与える時」
<こら、おっさん。そんな身動きできん状態で、よくそんなでかいこと言えるな>
ソーヤが念を入れると、さらに草はタクノアンを締め付ける。
