
修練の鏡と精霊の大地
第18章 闇の者
それを聞いて、球也はホッとした。莉子やコウヤ、格闘家の勇樹に、ユングも、日本のどこかで生きているということだ。
そう考えれば、純化も人間として生きているのかもしれない。
奈美とおじいさんも、すでに戻っているかもしれない。
「おい、じゃあさ、闇の者はどうやったら抑えられる?」
「お前はアホか!? 目の前に闇の者の一人がいるのに、そんなことをきくのか? 誰が弱点なんぞ教えるもんか」
「あ、弱点はあるんだ」
「まあ、あったとわかった時点で、人間にはどうすることもできまい」
そう言うタクノアンを、球也は河に蹴り落とそうとした。
「てめえ、悪役のくせに、まだ、そんなこと言うんかい!! 正義の蹴りで落としてやるから、身のほどを知れ!!」
「こらっ!! 待て、ヤメロ!! この人殺しっ!!」
タクノアンは体をくの字に曲げて、必死に抵抗する。
だが、球也は、止めることなくタクノアンを足蹴にした。
「いや、殺してないわっ!! てか、人殺しって、あんた人じゃねえだろ!! 仮に俺があんたを殺したとしても、あんた人間じゃないから、犯罪にはならへんし、ついでに闇の者の一人を倒したことになるんだろ? なら、これは世のためにしてることだ!!」
「お主、怖いやっちゃな!! 確かに、わしは人間ではないし、闇の者だが、容姿は人間と同じじゃぞ!!」
「容姿は人間や言うけど、あの世界では、人間そっくりのブチブチって生物を殺して食うてたやないかぃっ!! けど、あんた相手やったら、正味な話、平気で殺せそうな気がする……なんだろ? あの世界に入ってから、なんか違う自分がいる……」
球也はわざとタクノアンを脅かすように言った。
そう考えれば、純化も人間として生きているのかもしれない。
奈美とおじいさんも、すでに戻っているかもしれない。
「おい、じゃあさ、闇の者はどうやったら抑えられる?」
「お前はアホか!? 目の前に闇の者の一人がいるのに、そんなことをきくのか? 誰が弱点なんぞ教えるもんか」
「あ、弱点はあるんだ」
「まあ、あったとわかった時点で、人間にはどうすることもできまい」
そう言うタクノアンを、球也は河に蹴り落とそうとした。
「てめえ、悪役のくせに、まだ、そんなこと言うんかい!! 正義の蹴りで落としてやるから、身のほどを知れ!!」
「こらっ!! 待て、ヤメロ!! この人殺しっ!!」
タクノアンは体をくの字に曲げて、必死に抵抗する。
だが、球也は、止めることなくタクノアンを足蹴にした。
「いや、殺してないわっ!! てか、人殺しって、あんた人じゃねえだろ!! 仮に俺があんたを殺したとしても、あんた人間じゃないから、犯罪にはならへんし、ついでに闇の者の一人を倒したことになるんだろ? なら、これは世のためにしてることだ!!」
「お主、怖いやっちゃな!! 確かに、わしは人間ではないし、闇の者だが、容姿は人間と同じじゃぞ!!」
「容姿は人間や言うけど、あの世界では、人間そっくりのブチブチって生物を殺して食うてたやないかぃっ!! けど、あんた相手やったら、正味な話、平気で殺せそうな気がする……なんだろ? あの世界に入ってから、なんか違う自分がいる……」
球也はわざとタクノアンを脅かすように言った。
