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修練の鏡と精霊の大地

第3章 冒険の旅へ

「精神的ダメージがかなりキツイわ、こんなんで闇神ってやつを倒せるんか?」


 こんな一方通行な依頼で、命をかけて冒険しなきゃならないなんて、滑稽此の上ない。


 まだ、花の効果が出てないのか、赤い蝶のカチョ〜ンがまとわりついてくる。


「あぁ〜!! もう、うっとうしいなぁ!!」


 手で払いながら、小走りで道を進む。


 道端の草花や木も、よくよく見るとあまり見かけたことのないものばかりだ。


 これも、人間界の何かになっているのだろうか?


 黄色いタンポポも目につく。まったく変わらないのも所々にあるようだ。


 5分ほど歩き、小高い丘を越えると、明るい街並みが見えてきた。


「あ……あれちゃうか?」


 花の効果もやっと現れ出した。近寄って来るカチョ〜ンが90度の角度で方向を変えていく。


「早く街に入った方がええな。こいつらうっといわぁ」


 球也はなだらかな坂を下って行った。


 街の門には、村と同じような結界のロープが張ってある。


 そのロープの下をくぐると、そこはもう賑やかな繁華街だ。



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