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修練の鏡と精霊の大地

第19章 移動、そして集結

 純化は自分が持っている鏡を示し、困惑した表情を見せた。


「じゃ、これって、もう入ることが出来ないんやね」


<そうやなぁ。でも、これは肉体が入ったんやのうて、意識だけが入っていって、あの世界に行ったんや。せやけど、これはタクノアンが作った鏡。多少の魔力は残ってる。だから、いま球也が持ってる鏡はほんまの魔力が使える鏡やさかい、あんたの持ってる鏡のエネルギーをつきとめて、肉体ごと移動してきたんや。だから……>


 純化はハッとして、顔を上げた。


「そっか! その鏡を頼りに移動したら、みんなとまた会えるってことや!!」


<正解! さすがやね、誰かさんとは大違いやわ>


 ソーヤは皮肉を絡めながら言った。


「ちょっと待てっ!! せっかくボケたのに、ツッコミなしでスルーして、それはないんとちゃう?」


 球也は口を尖らせて言った。


「きゅう坊、ボケてる場合じゃないよ。今、世間は大変なことになってるし、ペタロさんも心配だし……」


 純化はそう言うと、少し思い詰めた表情を見せた。


 そんな純化を見て、ソーヤが声をかける。


<せやけど、もうあの世界は存在せえへんで。すべて闇の者として姿を変えて、この世界に来てる。だから、ペタロさんも闇の者の中に取り込まれているはずや。悲しいけど、うちらではペタロさんは救われへん。けど、ペタロさんはきっと、闇の者が滅びることを願ってるはずや>


「そうだよ。ここでまたみんなと集まって、なんとかしようよ。ソーヤだっているし、ペタロさんの敵討ちしようよ」


 ソーヤに続いて、球也が言った。




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