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修練の鏡と精霊の大地

第19章 移動、そして集結

 人間との共存を願っていたペタロの思いを、闇の者の暴動のために崩してはならない。


 ペタロもきっと、闇の者の一部として生まれた自分を悔やんでいるに違いない。


 そうなれば、自分もろとも滅ぼしてほしいと、叫んでいるはず。


 純化は目をカッと開いて、顔を上げた。


「みんなとまた会おうよ。莉子さん、コウヤさん、ユングさん、奈美ちゃん。力を合わせて旅をした仲間だもん。なにか、出来そうなきがする」


 純化のその目は闘志がみなぎっていた。


「よっしゃ、決まり!! また集結して日本、いや、地球を救ったろ!!」


 そうは言ったが、球也は話がデカイことに気が付き、改めて自分の存在の小ささに不安がよぎった。


「そっか……いま、起こってることは地球規模なんだよね」と純化が言った。


<そう考えたら、グズグズしてられへん。ここから移動せな。球也、次行くで>


「わかった」と言って、球也は荷物を持った。そして、気になっていたことを聞いてみた。


「ところで純化さん、ここってどこなん?」


 純化はライトを、自分が来た方向に照らしてみた。


 やや薄暗く、赤い柱がズラッと並んでいるように見えた。


「ここは、伏見のお稲荷さんの山だよ。あれ、全部鳥居だよ」


「えっ!? パワースポットじゃん!!」



 純化と球也がいる場所は、京都伏見の名所、稲荷大社の山道に並ぶ、たくさんの鳥居から少しそれた山林の中だった。


「そう言えば、天の世界に行った時、開けても開けても赤い扉が続く場所があったな」と球也は思い出した。


<神さんの力がある場所なんやな。よっしゃ、時間もないし、そろそろ行くで!!>


 そう言って、ソーヤが呪文を唱える。すると、再び青い石のついた鏡が反応した。


 最初は躊躇していた純化だったが、球也が先に入ると、その後から目を閉じながら入った。



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