修練の鏡と精霊の大地
第19章 移動、そして集結
少し考えてから、手をのばした。
「ありがとう。むこうで着替えるから、貸してくれないか」と球也のスウェットを受け取り、そのまま一気に鏡の中に潜り込んでいった。
「よし、行こう」と球也が鏡に入ろうとしたときだった。
グイッと、肩をなにかに引っ張られた。
「うわっ!!」
球也はバランスを崩して、砂の上に倒れた。
球也を引っ張ったのは、老人だった。
「な、なんだよじいさん!! もう、ジジィの相手はやだよ!!」
老人は球也の目の前で、土下座をした。
球也は意味もわからす、老人と向かい合ったかたちで、正座した。
老人は額を砂に埋めんばかりに、頭を下げる。
「頼む! その闇の者とか言うのと、タクノアンをわしの代わりにぶっ倒してきてくれ!!」
「えっ、わしの代わりにって、じいさん闇の者を倒すつもりだったの?」
「違う! 騙されたことが悔しいんじゃっ!! 結局、金をもらったとしても、そいつらが出て日本を襲ったら、人生やり直そうにもやり直せないではないか! あんた達、あの世界に行ったんじゃろ? だから、あんた達にお願いしとる。闇の者を倒して、わしの代わりにタクノアンをボッコボコにしてやってくれ!!」
球也は『めんどくせぇ〜』と思った。けれど、この老人の願いは、自分のやるべきことと同じ。
球也は一言「よっしゃ」とだけ、言った。
球也が鏡に入ろうとすると、その鏡の中からソーヤが顔を出した。
<なにしとんのやっ!? えらい、遅いやんか?>
球也を呼びにきたようだ。
そんなソーヤを見て、老人が声をかけた。
「すまん、わしが頼みを聞いてほしくて、この子を引き止めたんじゃ。ところで、あんた、あの鏡の使い方を知っておるんじゃろ?」
老人は鏡について、ソーヤに問う。
<えっ、それ、うちに聞いてる? まあ、ちょっとは使えるで>
「以前、あの鏡をタクノアンが電話みたいに使ってたことがあったが、その方法でタクノアンには繋がらんのか? 一言、文句が言いたいんじゃっ!!」
「ありがとう。むこうで着替えるから、貸してくれないか」と球也のスウェットを受け取り、そのまま一気に鏡の中に潜り込んでいった。
「よし、行こう」と球也が鏡に入ろうとしたときだった。
グイッと、肩をなにかに引っ張られた。
「うわっ!!」
球也はバランスを崩して、砂の上に倒れた。
球也を引っ張ったのは、老人だった。
「な、なんだよじいさん!! もう、ジジィの相手はやだよ!!」
老人は球也の目の前で、土下座をした。
球也は意味もわからす、老人と向かい合ったかたちで、正座した。
老人は額を砂に埋めんばかりに、頭を下げる。
「頼む! その闇の者とか言うのと、タクノアンをわしの代わりにぶっ倒してきてくれ!!」
「えっ、わしの代わりにって、じいさん闇の者を倒すつもりだったの?」
「違う! 騙されたことが悔しいんじゃっ!! 結局、金をもらったとしても、そいつらが出て日本を襲ったら、人生やり直そうにもやり直せないではないか! あんた達、あの世界に行ったんじゃろ? だから、あんた達にお願いしとる。闇の者を倒して、わしの代わりにタクノアンをボッコボコにしてやってくれ!!」
球也は『めんどくせぇ〜』と思った。けれど、この老人の願いは、自分のやるべきことと同じ。
球也は一言「よっしゃ」とだけ、言った。
球也が鏡に入ろうとすると、その鏡の中からソーヤが顔を出した。
<なにしとんのやっ!? えらい、遅いやんか?>
球也を呼びにきたようだ。
そんなソーヤを見て、老人が声をかけた。
「すまん、わしが頼みを聞いてほしくて、この子を引き止めたんじゃ。ところで、あんた、あの鏡の使い方を知っておるんじゃろ?」
老人は鏡について、ソーヤに問う。
<えっ、それ、うちに聞いてる? まあ、ちょっとは使えるで>
「以前、あの鏡をタクノアンが電話みたいに使ってたことがあったが、その方法でタクノアンには繋がらんのか? 一言、文句が言いたいんじゃっ!!」