無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

三年の月日が、流れた。

「はぁーーー！！！」
「そんな顔を…しないの！。」ミラがエリシアの髪を…梳きながら言う。
「だってぇーー！！。」すかーとの裾を…掴み…暗い顔をする。
エリシアの実姉のサミエリアが、亡くなって半年になる。生まれつき…身体の弱かった実姉は、床から…出ることなく亡くなった。その婚約者で…従兄弟に当たるセイノースとの見合い…婚約を向かえる事になった。

「何だ！？召かし込んで！！。」〈六の剣〉が、ひょっこり顔を出す。
「うわっ！！！。」慌てて…裾を下げる。
「〈六の剣〉様！！。」ミラが棘のある声を上げる。
「戸はたたいたぞ！。」
「〈六の剣〉様…お待ちください…と！！！。」エリシアの晴れ姿に驚く〈六の次代〉。後から現れた…マオ、〈六の刀〉達も驚く。
「馬子にも衣装だな…。」かちんー！！〈六の剣〉に突っかかるエリシア。
「何よ！！。」
「おまえも嫁に行くのか…。」少し…寂しげな…表情を見せる〈六の剣〉。いつもの…憎まれ口でないことに…違和感を覚えるエリシア。
「マオの〈誓いの儀〉を執り行わないとな…。」
「それでは…。」〈六の次代〉が、緊張した面持ちで…間に入る。
「俺も…かえる時が…来たようだ…。」
「帰る？！。」エリシアの問いに…苦笑した顔をする〈六の剣〉。
「おまえの花嫁姿を見れないのが…残念だ！。」
「？！。」
「おまえが、戻って来る…半年後には、片が付いているだろう…。」
「私の知人だと言えば…見れるわよ…。」謎めいた…笑みを見せる〈六の剣〉。不安を…覚えるエリシア。側により…頭もいつものように…くしゃくしゃに撫でる〈六の剣〉。
「あぁ！！。」ミラが嘆きの声を上げるも…直ぐに…櫛で解かし…直す。
「早く…行け！！。」
「う、うん！！！。」〈六の剣〉達に…見送られ、ミラと共に…走り去るエリシア。一瞬…交錯する視線！！。避けるように…視線を外す〈六の剣〉。

「〈六の剣〉様！！。」〈副官〉のソラが声を…掛ける。
「支度を…頼む！。」
「はい！！！。」　
「少々…忙しくなる…。皆も気を引き締めろ！！。」
「はっ！！。」