
ふたつの鼓動
第1章 第1章
朝ごはんをほおばりながら音灯古の報告をする
するとパパがハハッと笑ってまたコーヒーを啜る
「あいつも堂々と遅刻する歳になったか~成長っちゃあ早いな~俺もよく中学部活の朝練さぼって直と登校してたなぁ」
そういいながら少し懐かしむように目を細めて
幸せそうにママをみつめるパパ
ママもまたパパを見ながら顔を赤らめ微笑んでいた
ハァ...ほんとーにうちの親はラブラブすぎる
毎日のことだけど 今日も甘ったるい空気がリビングを漂っている
いまだに休みの日は2人でデートとか行くし
朝はいってきますのチューと夜はおかえりのギューがルールになっていて
どちらかが用事があったりしてそれができないときは
次の日にその穴埋めをするように抱きしめあっている
小さい頃のわたしたちからも
目に見てわかる通りの ”相思相愛"だった
もしくはバカップルならぬバカ夫婦。
結婚して17年たつとゆうのに
いまだ新婚のようなアツアツぶり
うらやましいと言っていいんだか
見てるこっちが甘ったりー...いらない糖分過剰摂取
そんな2人をみて 今日も我が家は平和だな と
フッと笑みをこぼしてわたしは学校に向かった
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ガラガラっ...
「びーたん!おはー!!」
「おはよぉ、椎香」
びーたん とはわたしの通称名
クールだとか この無駄な面積ある目のせいで
「ビーナス」とか密かに呼ばれているからだ。
そしてそう呼んだのはわたしの唯一親友と呼べる
中川 椎香(なかがわ しいか)
小学校からずっと一緒の幼なじみだ
いわゆる腐れ縁てやつかな
「おとは今日も遅刻なん!?」
後ろはラフに巻かれたミディアムヘアにお馴染みの茶色のくるりん前髪を揺らし椎香がたずねてきた
「そうじゃで〜昔から無理やり起こすとえんらい寝起きわるいきん。ほっとくんじゃ...」
