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スノードロップ

第2章 はじめまして

沈黙が申し訳ないので、
こちらからも聞いてみた。


「師匠…いや、ハタガヤくんは?
何でフラれたの?」


「おれはね、
この前彼女も一緒に
バーベキューしたんだけど、
『八方美人、いい顔しすぎ』
ってフラれた」


―――やっぱり(笑)



「ハタガヤくん
いいひとだもんね、
少ししゃべっただけだけど。
彼女も不安になっちゃう
ぐらいだろうね」


わたしの
筋金入りの人見知りも
吹き飛ぶぐらい
警戒心を解かせるのがうまい。


「えー、おれ、
初めて会った子にもそう
言われるほど八方美人なの?」

困りながら笑うハタガヤくんに
つられて笑う。


「――つか、アオたちがいない」

「ホントだ」


いつのまにか、
アオトくんとしずかちゃんは
視界から消えていて、
わたしとハタガヤくんは
置いて行かれていた。





ユウくんとハタガヤくんの共通点。

メガネ。
黒髪。

奥二重。
勉強ができる。
(または、できそう。)

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