テキストサイズ

スノードロップ

第3章 好きになってくれますか?

腕をひっぱられて、
頬にユウくんの唇が当たる。


冷茶でつめたくなった唇が。



「え…?」


なにが起こったのかわからず
目を見開いて驚いた。


ユウくんは、
わたしの目線から逃れるように
わたしの頭を強く
自分の胸に押さえつけた。


「いたっ…」


「騒いだら聞こえるぞ。
おばちゃんに」


「………」


タバコの匂いがする…



ユウくんの鼓動が…



「雪那。こっち向け」


「え…?」

わたしの頭を押さえていた手が緩む。

見上げたら、超至近距離に
ユウくんの顔があって…


唇が、わたしの唇を覆う。

と同時に、
すぐににゅるっとした感触が。


「ん…」


口の中がにゅるにゅるして、
唇が舐められて、
タバコの匂いが……



なぜかその時
目を閉じられなくて、

セクシーな顔で
わたしの口の中を犯す
ユウくんを見ていたら、
「目閉じろよ」と笑われた。


そのまま、ユウくんの唇は
わたしの首に移る。


どうしていいかかわからなくて、
ユウくんの頭越しに見える天井を
見つめながら、
ママに見つかったらダメだと
そればかり考えていた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ