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『甘い蜜』

第12章 甘い蜜 12

「あれは、なんだよ?」

俺をまた挑発するような視線を向けやがって…!

「っ…帰る!」

俺は一秒でも早くこの空間から抜け出したくてダルい腰をあげたのだけど…

「アホ、いきなり立ち上がると…」

「い゙…!?」

なんで…っ!?
なんだよこの、痛みはっ!

「…だから言ったのに。」

やれやれ…的な仕草と共に盛大なため息をつかれてしまった。

「…何、したんだよ?」

痛みで涙腺が緩んできた視界、生徒会長の顔がぼやけて見える。

「…何って?」

ハッキリ言ってくれないと分からない…なんて嘘臭い言葉なんかいらないんだよ…!

「俺に何かしただろ…」

「そんなの美味しくいただいたに決まってるだろ?」

…ははっ、やっぱり。


生徒会長のセリフが頭で反響していたけれど、俺は倒れる様に項垂れて…意識を飛ばしていた。

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