テキストサイズ

『甘い蜜』

第18章 甘い蜜 18



―隼人side―



迎えに来てやったというのに…

「なんでいねぇんだよ…」

ポツリと呟いた言葉が空になった教室に響いた。




「あれ?隼人、下級生のトコ行ったんじゃ…」

「…気分が変わった」

生徒会室に戻ってきた俺を千崎が唖然とした顔で見てたけど、それ以上は何も聞いて来なかった。

「あ、隼人見てみて♪」

さっきまで園芸部が水をまいていたせいか千崎が指を差した方向に虹が出来ていた。

「ふーん、…!?」

虹を眺めていた視線を下ろせば…

「…どうしたの、隼人?」

「…なんでもねぇよ。」

那緒と…
那緒の横に並んで歩く奴の姿が見えた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ