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『甘い蜜』

第32章 甘い蜜 32



―隼人side―



「最近、会いに行かないねぇ?」

千崎が窓を指差しながら疑問顔で俺の顔を眺め…

「…嫌われてるからな。」

体育の授業なのだろうか、窓からグラウンドを見下ろし神埼の姿を視線で追いながらポツリと溢した。

「そんなの今更じゃーん♪」

そんな俺の肩をバシバシ叩きながら千崎がケラケラと笑い飛ばした。

確かにそうかもしれない…な。

無理矢理ヤったと言ってしまったあの日から嫌われてるだろう…

ただ、それが大嫌いに変わり…

触れる事すら叶わなくなった…それだけだ。

そもそも何で俺はアイツに執着する?

面白いから…なのか?
それとも、イジメたくなるから?

「隼人はさ、神埼が可愛くて仕方ないんだよね…それで構って振り向いて欲しいだけなんだよ。」

「は?」

突然何を言い出すんだ…コイツは。

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