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『甘い蜜』

第35章 甘い蜜 35

「…俺のセリフだ。」

目を通し終わった書類を千崎に差し出した。

「あ、もしかして…恭ちゃんと一緒にいた?」

書類を受け取った千崎が疑問視を向けてきて…

「…いたけど?」

あの日は家に恭と俺しか居なかったから。

「なるほど、ね…」

「何がだよ?…だいたい、恭を一人に出来ないだろ?」

末っ子で甘やかされて育ったせいか、恭は人一倍甘えん坊だから。

「隼人、会いに行って誤解といてこないとずっとこのままかも…。」

「誤解…?」

俺は訳が分からずに首を傾げ、千崎に答えを求めたら…

「多分ね…、恭ちゃんと一緒にいたのを見て神埼は勘違いしてるんじゃない?」

千崎が渡された書類に確認をしながらサラリと言った。

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