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『甘い蜜』

第6章 甘い蜜 6

「…残念でした♪」

「っ…離して下さい!」

あぁ、もう…っ!
何で扉が生徒会長側なんだよっ!

「嫌だね、やっぱり君を奥に座らせて正解だったね♪」

アンタが仕組んでたのかよ…。

初めっから生徒会長の手の上で転がされていたのだと気付いた俺は項垂れた。

「…まだ逃げる?」

からかう様な声が頭上から聞こえてきたから…

「逃げるにきま…っ!?」

思わず顔を上げてしまった俺は待っていましたとばかりに唇を塞がれてしまった。

「ん、んー!!」

ドンドン深くなる口づけに動かせる手足で抵抗してみたけれど…

次第にその力さえも入らなくなってきた身体が…苛立った。

『ガチャ』と音がしたのが小さく聞こえてきて、生徒会長が完全に俺を閉じ込めたのだと…薄まる意識の中で分かった。

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