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×××だけのプリンス

第1章 S&A 始まりはここから

「…あ、ごめん雅紀。…俺戻るね。」



呟くように言ったそれは、もちろん嘘。

でも、こうして雅紀の方から
俺を求めるように仕向けたら
後でいろいろ言われることもないから。

俺の予定では、
雅紀が欲しそうな顔してたら
そのまま承諾を得てからヤるつもりだった。

でも、びっくりするくらいに素直な雅紀は
いつも突拍子もないことを言い出す。


今もそうだ。

ただ欲しそうな顔してればいいのに。



「…やだっ、翔ちゃん。
…俺、もう…ダメっ…」



上目遣いになっている目は涙目で。
イキたいのにイケないのが辛いのか、
唇を噛んで、そこから熱い吐息が聞こえる。

男相手に理性飛ばす俺って、単純なのかな…


目が合った瞬間に雅紀の唇に噛みつき
反射的に開いた口に舌を入れる。

心なしか雅紀も
受け入れてるように目を閉じている。


Tシャツの隙間から手を入れると
雅紀は身体をビクつかせた。


手探りで胸にある突起を探す。

その手が突起を掠めたとき、
雅紀は小さく声を漏らした。


男なのに胸で感じんの…?


雅紀の唇を堪能しながら、ふと浮かんだ疑問。

俺は一旦唇を離す。


「…雅樹。まさか……

…あいつらにヤられたこと、あるの…?」


雅紀は頷いた。
ゆっくり上げた顔は、
もう泣きそうな顔をしていた。


「…ごめん、なさっ…」

「雅紀が謝る必要ないよ。
俺が全部“上書き”してあげる…」


Tシャツを脱がせて荷物用のフックに掛け
キスを再開する。


だんだんと唇から首筋に移す。

首筋を丁寧に舐めあげたら鎖骨へ。

鎖骨から胸へと移動させた。


「…っ…んっ…ぁ、しょ…ちゃ」


男ってこんなに感じるものなんだ
と感心しながら夢中になって舐めあげた。

脱がされかけていたズボンを完全に脱がせて、
雅紀は下着しか穿いていない状態になった。


俺は、その艶やかな身体に見とれた。



「…俺ばっかやだ…
…翔ちゃんも脱いでよ。」


そう言われて
俺が1枚も脱いでいないことに気付いた。

俺も下着だけになると、
中心の形がはっきりわかって
少し恥ずかしくなった。
でも雅紀に目をやると、
雅紀の中心は下着にシミを作っていた。


「…も、しょーちゃん…早くしてっ…」


そう急かされ、
再び雅紀に手を伸ばした。

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