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×××だけのプリンス

第5章 S&AOM 裏の支配者[リーダー]

「翔くん…」


撮影の休憩中、案の定潤が話しかけてきた。

その顔は思いつめたような顔をしていて、
よく撮影でいつものイケメン顔を作れたな
なんて思ってしまうほどだった。


「ん?…何?」


俺は優しく微笑んだ。

ちょっと、と連れて来られた先は
人気の少ないセット裏。

機材とかが置いてあって危なっかしい。


「あの…」


俺が辺りを見回していると
潤が気まずそうに言葉を発した。

俺は何も言わず潤の言葉を待った。


「っ…やっぱりいいや…」
「え?なんで…なんか相談があるんでしょ?
俺でよかったら話聞くよ?」


俺は詰め寄るように少し早口で言ってから
俯く潤の髪にそっとキスした。

それに反応しパッと顔を上げた潤は
頬を真っ赤に染めて言った。


「俺を…翔くんちに住まわせてほしい…」


勢いで言い終えた潤は
どこかすっきりした顔つきをしていた。


「なんだそんなこと?」


わかってたけど。


「全然いいよ。むしろ大歓迎。
俺はもうすぐ引っ越し始めるけど、
潤はゆっくりでいいから。」


俺は優しくはにかんだ。

そんな俺にまんまと騙された潤は
少し安心したような面持ちで
その場を軽快に去っていった。




さぁ、次は…


大野さんかな…?

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