
はしたない女の子は好きですか?
第5章 ▼たまには乱れてどうでしょう
開いた扉から顔を覗かせると、リビングのほうに電気がついていた。
リビングのドアを開けると弘樹がそこにいた。
「ただいま」
「志織おかえり」
「寝てなかったの?今日朝早かったでしょ」
「うん、少し眠いけど志織待とうかなって」
「待たせちゃってごめんね、ありがとう」
優しいな。
今日4時起きとかで本当はもう眠いはずなのに。
4時起きの日は10時とかに寝ちゃうもん。
弘樹の傍に座って頬を撫でた。
私の手にすりすりとするように顔を動かす。
動物みたいな仕草が可愛いな。
「とりあえずご飯食べるでしょ? 軽いものだけど作ったから食べて」
「ありがとう」
よく出来た彼氏だ。
私は自分の部屋に行って、コートを脱いだりする。
「肩重いなぁ」
肩だけじゃなくて体全体が重たい。
次の出勤の日がとても憂鬱だ。元はこんなことなかったけれど、ここ最近は怒られっぱなしだからなぁ。
重苦しいため息をついた。
