
はしたない女の子は好きですか?
第5章 ▼たまには乱れてどうでしょう
仕事も慣れてきたと思ってたのになぁ。なんで今更つまんないミスなんか…。
私は顔をパンっと両手で両側から挟むように叩く。
じんわりとした痛みが頬から広がって、意識をはっきりさせた。
だめだめウジウジしてちゃ。
とりあえずリビングに戻ってご飯食べて、明日の休みをたっぷり休んで…そしたら前みたいに普通に出来るはず。
リビングに行くと、弘樹がご飯の用意をしてくれていた。
あたためて、ご飯までよそってくれている。
席につくと向かい側に弘樹がいて、召し上がれとでも言わんばかりにニコニコしていた。
私はいただきますと手を合わせて、目の前のご飯を口に運んだ。
「美味しい?」
「うん」
「志織顔が疲れてるね」
「…そうみえる?」
「うん、いつもはもうちょっと元気な顔だし」
「…最近ちょっと上司に怒られてばっかりで少しね…。私がミスばっかりしてるからなんだけどね。なんで最近ずっとミスばっかなんだろ」
「そういう日もあるからね。でも志織はちゃんと出来てたから、今は調子が悪いだけだよ」
「そうだといいんだけど…」
