はしたない女の子は好きですか?
第5章 ▼たまには乱れてどうでしょう
「うわ、かたっ」
「ごめんね、指痛い?」
「い、いや。平気。志織こそ痛くない?」
「うん、丁度いい。気持ちいい」
弘樹の指がくい込む。
普段なら痛いんだけど、こりまくった肩にはいい刺激だ。
ぐりぐりと私の肩を指で刺激する。
やっぱり気持ちいいなぁ。
ぼーっとしばらく大人しく弘樹に肩を揉まれていた。
気持ちよさと仕事疲れで、だんだん意識がぼーっとしてくる。
あ、これ寝ちゃいそう。
まぶたが閉じられてしまう。
そのまま肩への心地いい刺激に身を任せていた。
だけど……
「ひゃぅっっ」
いきなりのことに私は思わず甲高い声を上げてしまう。
弘樹の手が急に降下してきて、私の胸を捕らえていた。
キッと後ろを向くと、弘樹が両手をあげて冤罪ポーズをとる。
「て、手が滑っただけ」
「嘘つきー」
「嘘じゃないってば」
そういう顔にはいたずらっぽい笑みがうかんでいる。
とんだ不意打ちだった…。
眠気が一瞬にして飛んだ。
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