
はしたない女の子は好きですか?
第1章 ▼たまらないのはこっちだ。
「由美…?」
「え、あ、はい!」
「大丈夫か? なんか元気なさそうに見えるが」
「え、そんなことないです。元気ですよ」
いけない。また昨日のこと考えてた。
昨日のことを都合よく忘れられるわけがなく、新さんに会ってから私はけっきょくそのことを考えてしまっていた。
だめだ、こんな考え事ばっかりしてちゃ。
新さんが心配しちゃう。
私は顔をあげて新さんの顔を見てニコっと微笑んだ。
そうだ、まず新さんが今日こそえっちに誘ってくれたらいいんだ。そしたら私は頷くだけで、受け身のしおらしい女のままでいれる。
私はそういい聞かせて、飲み物をぐいっと飲み干した。
そうだ、新さんに任せちゃえばいい。今日ダメなら次って、我慢しちゃえばいいんだ。そのうちする日がくるはずなんだから。
私はその後は他愛のない話をして笑って、出された料理を食べた。
食べ終わって店を出る。
今日は新さんの仕事が終わるのが少し遅くなったので、食べ終わった今、時間はもう遅かった。
「今日はもう遅くなったな」
「そうですね」
今日こそ来るかな。いや、来るよね。今日も下着も処理もバッチリだし、匂いのキツイの食べてないし…
「大分暗いし、もう帰るか」
「え…」
