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はしたない女の子は好きですか?

第1章 ▼たまらないのはこっちだ。


 新さんがクスっと肩口で笑う。
 吐息がフっと私の肩を撫でた。

「そりゃオレだってしたかったんだよ。でも由美がちゃんと社会人になってからがいいのかなとか自分で決めつけて、それまで我慢しようって思ってた。学生に手を出すってなんか汚してるみたいだとも思ったし。でも、けっきょく全部オレの思い込みとかだったんだな」

こんなに余裕のない新さんを見るのは初めてだ。
上下する肩、荒い息遣い。さっきの私のように新さんもいま吐き出しているところだ。

「由美を泣かせるくらいなら、早く抱いてやればよかった」
「新さん」

新さんの背中をさする。
新さんも色々考えてて、世間体とかも気にしてたんだろうな。
軽率だったのは私のほうだったかもしれない。

新さんは少し落ち着いたようで、顔をあげて私を見る。

「由美、してもいいか?」

手が私の頬を撫でる。
儚げな表情で、目の前の人が私を見つめる。
その質問に私はキスで答えた。

そして新さんは私をベッドへと押し倒した。


ベッドが音を立てた。

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