
はしたない女の子は好きですか?
第2章 ▼本当の本当は
「……っ!」
ドキッとする。
もしかしてさっきの見られていた?!
「………」
「黙り込むなって。それ、肯定してると同じだぞ?」
「違いますっ…。エロいことだなんて、そんな」
「オレね、少し前から来てたんだよ。部室の前」
「え…」
「というか隣の部屋の楽器倉庫にいて楽器を取り出そうしてたら、なんか部室からエロい声するからね。楽器倉庫と部室をつなぐドアは防音じゃないからよく聞こえてたよ。柏木なんかしてたんだろ?」
先輩にきかれちゃってたの…?
私が悠くんのを咥えている時の音とか声とか、全部。
やばいなんて感情より、遥かに大きい羞恥心に私は顔を赤くする。
「耳真っ赤」
「んっ、あぁっ」
カプっと先輩が私の耳たぶを甘噛みした。
電流みたいな衝撃が体に走って、私は体を身震いさせた。
体は先輩に抱きしめられているため身動きはとれず、先輩の思うままだ。
私はどうしようもなく、ぐたっとしてしまう。
でも、ここで流れに負けちゃったら絶対だめだ、だめだめ。
先輩が私の制服のネクタイを緩めたのを視界にとらえると、なんとか手で先輩の手をつかむ。
「先輩、なにを」
「ストレス発散、手伝うって言ったろ?」
「それと、これがどんな発散っていうんですか」
「柏木って、さっきは彼氏の咥えてたんだろ?でも実は色々されるほうが好きなんじゃねえの?」
「なっ…」
私がひるんだ瞬間に、先輩はいともたやすくネクタイを緩めきってしまう。
「せんぱっ…」
反抗の声をあげようとした時、それはいともたやすく先輩の唇に塞がれてしまった。
