
はしたない女の子は好きですか?
第2章 ▼本当の本当は
「ん、んんんっ」
キスの衝撃で、私の思考も手を全部ストップしてしまう。
はっとした時にはもう、ネクタイはぬかれきってしまっていた。
先輩はキスをやめない。
むしろ舌をいれてこようとしている。
悠くん以外の人とキスなんて。
やっと手が反抗をはじめる。先輩の体は大きくて私の反抗なんかじゃビクともしない。でも、やめてもらわなきゃ…
「んっ?!」
先輩が指先で私の太ももをなぞった。
その行動にひるんでしまう。
そのすきに先輩は私の唇を割って入る。
悠くんのじゃないその感触が口の中を激しく動き回る。
だめだ、抵抗してもしても、敏感に反応してしまう。その度に深いところに入られてしまう。
「ん、んぅ。んっ」
先輩の舌、気持ちい……
いや、よくないよくない。
気持ちよくなんかあるわけない。
だってこれは悠くんじゃないんだから、悠くん以外の唇とかで気持ちよくなんかなるわけない!
私は意地で快感の二文字を頭からかき消す。
こんなの気持ちよくなんかなくて、ただ無理やりされてるだけ。それだけ。
ようやく唇が離れた。
「先輩!なにするんですか!」
「キス、かな」
「そういうことじゃなくて!私彼氏だっていますし、それになによりなんで先輩とキスを!!!」
離された一瞬に一気に言葉を吐き出す。
はぁはぁと肩で息をしながら、しっかりと先輩と距離をとる。
これ、逃げた方が……。
