
はしたない女の子は好きですか?
第2章 ▼本当の本当は
私は振り返って一目散に扉に向かって走り出す。
そしてドアに手をかけてドアノブを回そうと試みるけれど、ドアノブは回りきらない。
「え、あ、あれ?」
何度か試してようやく、鍵がかかっていることに気づく。
でも気づくのは遅かった。
腰に回された腕がぐいっと私を引く。
到底敵わない力に、私の体はあっけなくドアから離されてしまった。
「オレが入った時に鍵しめたの、気づいてなかったみたいだな」
「先輩、やめてください…。え、う、わっ」
先輩が私の手を背後で1つにまとめる。そして、さっき私からぬいたネクタイで私の両手を縛ってしまった。
そして壁際までつれていくと、私を足の間に体育座りさせた。
縛られた手をぬいてみようにもうまいこと腕が動かせない。なんともいえない感情がふつふつ湧き上がる。
でもこの状況絶対によくない。
先輩に抗議の声をあげようとした瞬間…
「ひゃぁっ!」
背中で先輩の手が動いて、服の上からホックを外してしまう。
胸の圧迫感がスっとなくなった。
「せ、先輩!こんなのダメですってば」
「柏木がこういうこと好きなのかと思ってな」
「そんなこと、ないですから! んっ!」
