
はしたない女の子は好きですか?
第2章 ▼本当の本当は
「単純に、オレ今ゴム持ってないし。さすがに今まで強引にしてたって言っても、避妊はしないとな。それに暗いし」
やっぱり先輩は変なとこで急に優しい。
今までやだって言ってもやめなかったくせに、こんな状態で帰るなんて。
いやそりゃ、私には悠くんがいるんだけど。
いやでも…
「柏木?パンツはいたら?…はかせようか?」
「先輩…散々私がやめてって言ってやめなかったくせに、今はやめるんですか?」
「うーん…オレもね、したいけど。好きな後輩に生はね…」
「すっ?!」
あ、不意打ちだ。
また先輩はニコニコと笑っている。
この人は何枚も上手で、私を弄ぶのが上手い。
もう、こんなにしといて先輩は…
私はくるっと先輩の方をむいて、ぼそっと耳打ちをする。
「部屋暗くして内側から鍵かけたままにして、警備員さんはやり過ごしましょう。……ゴムは私が持ってます」
こんなの自分が言うなんて。
こんなの堂々浮気宣言だ、
でもこの状態ですっと帰れるほど私は我慢強くなかった。
