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はしたない女の子は好きですか?

第4章 ▼彼氏とその弟と。


真人くん……。

そりゃそうだ、もとを返せば私は真人さんに会いに来たんだ。
だから本人がいることなんて全然おかしくない。

でも、今は、今だけは、いてほしくなかった。

ソファに仰向けの私。
服は乱雑になっていて、前はシャツが全開の状態で、ずれた下着からは乳房がのぞいている。
そしてお腹には白濁色の液体がかかっているし。下着はそのあたりに投げられている。

なんかあったとしか思えない状況に、近くには弟。
こんなの私と陸人さんがヤったなんて丸わかりだ。

軽蔑されちゃう。嫌われちゃう。やだやだ、好きなのに。大好きなのに。
そう思うと、出しつくしたと思っていた涙は溢れ出していた。

真人さんが呆然と立ちすくみ、陸人くんは何も言わずに、真人さんをただただ見ている。
私は動けずソファで仰向けのままひたすら泣いていた。

静寂の室内に私の泣き声がやたら大きくきこえる。
もう消えてしまいたいと思った。

真人さんはしばらく立ちすくんだあと、私の方へ歩いてきた。

「美佳、シャワー浴びてきな?」

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