
はしたない女の子は好きですか?
第4章 ▼彼氏とその弟と。
真人くんはそう言うと、ティッシュで私のお腹を拭いてくれる。
まだ少しぬめっとしているけれど、零れる心配はなくなった。
そして真人くんは私の体を起こす。
「着替えは出しとくから。あー、下着はどうしようか。普通に嫌だと思うけどオレのでも履いててよ。ノーパンよりはマシでしょ」
真人くんはまるで、泊まりに来た友達でももてなすかのように淡々と話す。
そして私を立ち上がらせるとお風呂場へと連れていく。
え…?
なにこの反応。
普通、陸人くんに怒ったり、私に怒ったり、ちょっとその場から逃げ出してみたりしないの?
別にそうしろっていうわけじゃないけど、なにこの何も無かったかのようにする感じ。
私をお風呂に入れてる間に陸人くんと話でもするのかな…?
「じゃあ入ってて。着替えも出しておいとくから」
「え……うん」
一言も今の私の状態に触れようとしない。
わざと…?
分からないけど、今はとりあえず熱いシャワーを浴びたい。
