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はしたない女の子は好きですか?

第4章 ▼彼氏とその弟と。


シャワーを頭から浴びて俯いた。
ただただ目を閉じて、頭からつま先までお湯で洗い流す。

さっき私の体に陸人くんが触れた。
真人さんに似た声で、顔で、私には近づいてきて、真人さんとは違って強引に私の体に触れた。

強引なくせにキスは優しいし、痛くしないし。
どうせならもっとひどく痛くしてくれたら、感じることなんてなかったのに。
それなのに……

私のバカ。
感じちゃったらあっちの思うツボじゃん。
なにしちゃってるの、ほんと。

流しても流しても、私が陸人くんとえっちしたという事実は流されない。
真人さん以外の人としたってことは消えないんだ。

どうしようどうしよう。
沢山謝ったら許してくれるかな…別れないでいてくれるかな。
許してくれるまでなんでもしよう。真人さんと別れるなんて絶対に嫌だ。

私はキっと顔をあげる。
シャワーが顔に当たっては流れ落ちる。
物理的にでもなんでも、陸人くんに触られた痕跡を消していかなきゃ。

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