
はしたない女の子は好きですか?
第1章 ▼たまらないのはこっちだ。
「少女漫画みたいな馴れ初めだね」
「というか奇跡みたいなもんだよ。改めて話してもすごい話だよ」
それからデートをしたりして、手を繋いで、キスをして。
でもえっちはまだだ。
「由美はえっちしたいの?」
「え、えっと…その…したいよ?」
改めて口にするとどうも恥ずかしい。
「そっかー。まぁ別に女子から誘うのもアリだと思うし、誘ってみたら?」
「え、で、でも。はしたないなんて思われない?」
「嬉しいと思うよー。私も彼氏によくえっちしようとか言っちゃうし」
真実はにひひと笑う。
私はその言葉に少し安心すると、ジュースを飲み干した。
グラスの中で氷が溶けて、ジュースはすっかり薄くなっていた。
私は頬に手をあてて、大きく深呼吸をする。
「誘ってみちゃおうかな」
「そうしなって。エロい女子が嫌いな奴なんていないしさ」
「え、エロいなんてそんな」
「ま、そろそろ彼氏さんのほうから襲ってきたりするかもだし」
「う、うん」
「ま、次のデートでなさそうなら由美からいっちゃえって」
「うん、そうしてみる」
はしたなくてもいい。
でもこんなこと言うのはあれだけど、そろそろ限界だ。
