
はしたない女の子は好きですか?
第4章 ▼彼氏とその弟と。
「美佳はさ…」
「うん」
「オレがしてっていったらなんでもする?」
「うん、する。するよ、大好きだもん」
この時私は、嫌われないよう、別れないようにすることに必死になりすぎて、言葉の意味を考えようともしていなかった。
もう真人さんしか見えなくて、真人さんが言う事に頷くしかなかった。
この時私にもう少しの冷静さがあったなら。
真人さんが私をいったん体から離して、頬に軽くキスをした。
優しい感触に思わず頬が緩む。
「ありがとう、美佳」
「うん…真人さん、好き」
「じゃあ、美佳」
「うん?」
「今から陸人とオレとしようか」
