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「真人さん…」
「ん？なーに？」
「すき、です…」

なんでこんな状況で好きなんて言ってしまったかは分からない。
私は自己暗示のように、目の前の人が好きだという。好きだ、好きだ、好きだ。

「オレも美佳好きだよ」

真人さんが優しく笑いかけて、私の頬をなでた。
あ、いつもの真人さんだ。
こんな状況の中でもそんなことに安心していた。

「オレも美佳さんが好きなんですけど」
「オレも陸人が好きだよ」
「いや、兄貴に好かれても意味ねぇっての」

私を挟んで兄弟らしいやりとりをする。
今私、この2人の人に好かれてて、この2人の人にヤられちゃいそうなんだ。

「あぁぁぁっ」

ぼんやりとした意識をゆさぶったのは真人さんで、私の濡れそぼったそこに指をすべりこませた。
油断していた私は、それで意識が一気に現実に持ってこさせられる。

ひときわ大きな水音がして、真人さんの指をそこは飲み込んでしまった。

「美佳いつもより濡れてるんじゃないの？いつもより気持ちいい？」