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リアル

第3章 3

次の日


やっちゃんから買い物に付き合って欲しいと連絡があり、車で迎えに行っている




今日という、バレンタインデーにやっちゃんから誘いがあるなんて!




期待をしてしまう。



実は毎年期待をし、やっぱりチョコをもらえずに悲しい思いをしてきた。




今年は思考を変えて…



貰えなければ、あげればいい作戦!




百貨店に行き、事前に用意しておいた



このチョコレート!!!




やっちゃんが気を使わない程度の値段、でも安すぎず



悩みに悩んで、ハート型のやつはやめておいた…





なんて、気がちっさい




友チョコだといえば、今どき、珍しく思わないだろう




やっちゃんにバレないように車のトランクに入れた




やっちゃんはマンションの下で待って居た




ごめん!寒いのに!着いたら連絡するから中で待っとけばいいのに!




ううん。大丈夫!早めに用意出来ちゃったから。



助手席のドアを開けるとやっちゃんが申し訳なさそうにする



迎えに来てくれてありがとう。




ゆうに笑顔を向ける




なんっっって、可愛いんだ!!!




笑顔を見るだけでとろけてしまいそうだ




この笑顔を守る為に私は生きているな



と感じた



やっちゃんの顔を覗き込むと、額が青くなっているのに気づいた



額、どうしたの?




やっちゃんの額に触れようとした時



あ。酔っ払ってぶつけちゃって。



やっちゃんが、さっと手で隠した。




…そう?大丈夫?痛かったでしょ?



大丈夫だよ。




やっちゃんは額を触りながら下を向いた




どこ行くの?



ゆうが聞くとやっちゃんが答えた



前に約束したでしょ。
旦那の店で割引きするって。





…あ〜そうだったね。
ありがとう。



胸がチクっとする




やめとけばいいのに、聞いてしまう




旦那さんと仲いいんだね。




そんな事ないよー



何で旦那さんと結婚したの?




やっちゃんが横を向き窓の外を見ながら言った




…疲れたのかな?
田舎から出て来て一人暮らしして、働くのに疲れて、結婚に逃げたんだよ。




私は逃げたの…。






















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