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リアル

第3章 3

ふーん




舞さんって旦那居るんだ。




飾られた写真立てを見ながら美和が聞いた




そうよ。ほとんど別居状態だけど、互いの仕事上
いい夫婦を演じておかないといけないの。





舞の話を真剣な表情で聞くサヨ




そんなの辛くないんですか?




お互い好きなようにしているから、構わないわ。




目を潤ませながら何度も頷くサヨ




もうすっかり恋してしまっている




何でバスローブなんですか?




物怖じせず、ズバッと聞くところが美和っぽい





私、家ではいつもバスローブなの。
そして、下着はつけないの。今も何もつけていないわ。





きゃーとサヨが盛り上がる




お風呂から上がって座っているとお湯が出てくるの




私締まりがいいのかしら?




今も出てきそうよ。




想像して盛り上がるサヨ





ゆうは人見知りなやっちゃんが気になり話しかけた





やっちゃん、ごめんね。
こんな時間に、旦那さん大丈夫だった?




(はあ〜〜よせばいいのに、また旦那のことを聞いてしまった…)




大丈夫だよ。旦那のケンゴも毎日帰りが遅いから。
浮気でもしてるんじゃないかな?




やっちゃんが無理して笑ったような気がしてゆうは慌てた




(もし、舞さんの話を聞いて、やっちゃんが不安になったなら、自分のせいだ)




やっちゃんの旦那さんはそんな事しないよ!
いい人そうだったし!気のせいだよ。




(なんで庇ってんだよ〜バカか私は〜)




マジで泣きそうだ




(本当はいい人そうなんて思ってもない。
あの時、挨拶しても無視だったし、クソ野郎と思いました〜!




でもやっちゃんの旦那だと思い、必死に堪えました〜)



ああ〜心臓が苦しい…




そうだよね。
ごめんね。ありがとう、ゆうちゃん!





笑顔で覗き込んでくるやっちゃんの顔が天使に見えた




(こんなに可愛いエンジェル泣かしたら、クソケン許さねえ〜)




心の中はぐちゃぐちゃしている




本当に旦那の事が好きなんだな…




心が押し潰される





君の幸せを誰よりも願うから




せめて一番の友達でいさせて下さい










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