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リアル

第2章 2

ハナはビンテージの雑貨を売っている商売人だ。


むっちりとしたボディに目鼻立ちがしっかりしている。女性客に恋愛相談をされるなど、カリスマ的な存在だという事もあり、いつも若い客で賑わっている。



呼ばれるとハナの店に行き、爪にネイルをする。出張ネイリストそれが私の仕事だ。




ハンドマッサージをしながら、ハナの話を聞いた




ゲイはエッチが上手いと聞くから、ゲイと付き合ってみたんだけど。



ふむふむ…。
ゲイ?男?
女もイケるって事はバイだね。



そうなん?うん。そいつの妬きもちが凄くて、嫌になった!
ゆうちゃんなら分かってくれると思って〜ビアンだからー笑



男のバイの気持ちは分からんが…
…ところでエッチは良かったん?



すごーい良かった‼︎



あはははー笑まじで?




それでさー電話で別れよう!って言ったら〜




うん。





話を半分適当に聞き流しながら集中して色をのせていく



ドアの開く音に顔をあげると、30代前半の男がドーナツ屋の袋を抱えて 入ってきた



軽く会釈して、ハナの顔をみると神妙な顔付きをしている




男はハナにドーナツを差し出すと私の顔を見て何も言わず出て行ってしまった




袋の中を見て、作業している私に


食べて。


と差し出してきた




赤いドーナツが三つ




トマト嫌いだって言ってんのに、トマトドーナツ!
こういうところ!



呆れているハナの顔を見て、あの男は非常用に置いておく事もないんだろう。とわかった



別れ話してもしつこいから、ゆうちゃんと付き合ってるって嘘ついた!あははー笑



驚いてハナの顔をみたら、あっけらかんと笑っている



急に呼ばれた事とあの男の視線はそういう事か…と頭の中でつじつまが合う。ハナには敵わないな。と諦めてフッと笑う




ゆうちゃん夜の食事会行く?




行く行くー!
(お目当のやっちゃんが来るからな〜)とは言わないで心にしまっておいた。














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