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陽だまりの唄

第2章 恋愛模様 in 隠れ家 ①

「陽菜ちゃん、今度はどこへ出張だったの?」

タカさんがお通しの小鉢を置きながら聞いてくる。

「北海道です。アイヌの文化を学んできました」

「いいね、北海道」

「まだまだ冬が残ってて寒かったですよ~」

タカさんはいつも穏やかな聞き手になってくれる。
この店で飲めるビールは、添乗で疲れた身には最高のご褒美だ。

「何か食べていくかい?」

「もちろん!今夜はなんだろう?楽しみ~~♪」

そう答えた私の前に出されたのは、定食だ。
筑前煮、ししゃもフライ、かぶの味噌汁。
これも裏メニュー。通称「タカめし」。
タカさんオリジナルの賄い飯だ。これも常連客しか味わえない。

この味はタカさんにしか出せない絶品料理。

明日からのお仕事、また頑張れそうです!

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