陽だまりの唄
第2章 恋愛模様 in 隠れ家 ①
「立花さん、これ、お土産です」
私は北海道で買い求めたお土産袋を渡した。
「陽菜ちゃん、ありがとう。いつも貰ってばかりで悪いなぁ」
立花さんはニコニコしながら早速袋を開けて取り出している。
「ん?これは?」
「アイヌの伝統工芸品です」
「初めて見たよ。あ、これは対になってるんだね?」
「そうなんです。お互い向き合うように置くそうですよ」
立花さんは小さな木彫りの置物を両手に乗せて、まじまじと見ている。
「これはタカさんに、です」
タカさんに渡したのはピンバッジ。
タカさんはピンバッジ収集家だ。仕事で地方に行くことが多い私は、タカさんに頼まれて買い求めてくる。
「おやおや、これは初めて見たぞ」
タカさんが嬉しそうにピンバッジをかざして見ている。
「今回は急だったのでタカさんに連絡できなくて…でも最近発売されたものだって聞いたから持っていないデザインじゃないかなと思って…」
「嬉しいサプライズだよ、陽菜ちゃん。いつもありがとな」
「いえいえ。どういたしまして」
言ってから、立花さんが私をじっと見ていることに気づいた。
「あの、立花さん?顔がちょっと…こわい」
えっと…あなたの目力すごいんですけど…。
私、思わずのけぞってしまってます…。
「お土産」
「え?」
「いつもタカさんに買ってきてるの?」
「お土産、というか…タカさんが集めているピンバッジは地方限定のものが多いので…」
立花さんの不機嫌な口調に、私はしどろもどろな答えしか返せない。
それなのに、やっぱりこういう表情もカッコいいなと思ってる自分は…完全に恋する女だ。
「…なんかイヤなんだけど」
いつもより低い声でボソッと言う立花さんの声にドキッとしてしまったり。
やばいやばい…。
「理人…そういう言い方は良くないぞ」
タカさんがそう言ってくれているが、立花さんは納得していないみたい。
困ったなぁ。
私は北海道で買い求めたお土産袋を渡した。
「陽菜ちゃん、ありがとう。いつも貰ってばかりで悪いなぁ」
立花さんはニコニコしながら早速袋を開けて取り出している。
「ん?これは?」
「アイヌの伝統工芸品です」
「初めて見たよ。あ、これは対になってるんだね?」
「そうなんです。お互い向き合うように置くそうですよ」
立花さんは小さな木彫りの置物を両手に乗せて、まじまじと見ている。
「これはタカさんに、です」
タカさんに渡したのはピンバッジ。
タカさんはピンバッジ収集家だ。仕事で地方に行くことが多い私は、タカさんに頼まれて買い求めてくる。
「おやおや、これは初めて見たぞ」
タカさんが嬉しそうにピンバッジをかざして見ている。
「今回は急だったのでタカさんに連絡できなくて…でも最近発売されたものだって聞いたから持っていないデザインじゃないかなと思って…」
「嬉しいサプライズだよ、陽菜ちゃん。いつもありがとな」
「いえいえ。どういたしまして」
言ってから、立花さんが私をじっと見ていることに気づいた。
「あの、立花さん?顔がちょっと…こわい」
えっと…あなたの目力すごいんですけど…。
私、思わずのけぞってしまってます…。
「お土産」
「え?」
「いつもタカさんに買ってきてるの?」
「お土産、というか…タカさんが集めているピンバッジは地方限定のものが多いので…」
立花さんの不機嫌な口調に、私はしどろもどろな答えしか返せない。
それなのに、やっぱりこういう表情もカッコいいなと思ってる自分は…完全に恋する女だ。
「…なんかイヤなんだけど」
いつもより低い声でボソッと言う立花さんの声にドキッとしてしまったり。
やばいやばい…。
「理人…そういう言い方は良くないぞ」
タカさんがそう言ってくれているが、立花さんは納得していないみたい。
困ったなぁ。