僕は君を連れてゆく
第30章 2.5次会
「結構、人がいるんだな…」
湯船に浸かりながら、回りを見渡した。
もう、日付も変わった。
こうしていると、何もない。
俺と翔くんの間には何もなくて。
“嵐のメンバー”という特別な関係は
俺にとってはかけがえのないもので。
「翔くん…ごめんなさい。」
「…」
隣で頭にタオルをのせて目を閉じる翔くんに
話しかける。
奥の方でシャワーを出す音や桶がぶつかる音が響く。
誰かに見られるかもしれない。
誰かに聞こえるかもしれない。
だけど、誰も俺たちに興味なんてないんじゃないか、そもそも、俺たちの気がついてないのかもしれない。
「興味本意だったんだ…でも、メンバーだもん。よくなかったよね…それは本当に反省してる…みんなにもきちんと、謝る。」
「潤…」
「なに?」
低い声で俺の名前を呼ぶ。
おでこからこめかみに汗が垂れる。
「俺のこと好きか?」
ザブーンとお湯が跳ねた。
おじさんが湯船に入ってきた。
チラっと俺たちを見たけど何も言ってこない。
翔くんはさっきと変わらず、目を閉じてる。
「うん。好き。こうなって気がついた…バカだよね…」
「バカだな…大バカだ…」
頭に乗せていたタオルで顔を拭いた翔くんは俺を見た。
そして、もう一度「バカ。」と言った。
部屋に戻ってから、翔くんにすぐ、着ていたバスローブを脱がされた。
ベッドに押し倒されて胸の尖りに翔くんの長い指が触れた。
「…っあ…」
ニヤリと笑う翔くん。
反対側も同じように触れてくる。
くねくねと親指と人差し指で触ってくる。
だんだんと形を成していくその、尖り。
声を出すまいと歯を食いしばる。
目を開けたら、翔くんの舌がその尖りを舐めた。
「っあ…ん…」
俺の声?
だよね?
恥ずかしすぎる。
でも、止まらないその舌の動きと濡れて光るそこ。
反対側も舐められる。
「あっ…ん…やだぁ…」
「こっちも濡れてる…」
下半身に腕が伸びて大きくなってきた俺の俺を握る。
親指の腹で先端をくるくると触る。
「あぁ…もう…」