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僕は君を連れてゆく

第30章 2.5次会

ーsho saidー

相葉くんの顔が変わった。

ニノも、松潤も。

大野さんはいつもと変わらないけど。

何かあったけどそれは、それで終わったようだ。

俺はそう捉えた。

だてに20年近く、そばで見てきているわけじゃない。
顔色、声色、しぐさからメンバーの機嫌くらい手に取るようにわかる。

松潤はきっと、自分のなかで答えをまだ、探しているはずだ。

俺の出番だろう?

俺がお前に答えを与えてやる。




潤はいつの間にか大人になっていた。

俺は昔からお前が可愛くて仕方がなかった。

“翔くん”

って、俺に向かって笑いかける顔は本当に可愛かった。

でも、いつしか、俺を“翔さん”と呼ぶようになった。

大人になるということはそういうことなんだ、と自分のなかで納得させようしたけど、時々、見せてくる照れたように笑う顔に俺は惹かれていった。

お前が演じるセクシーな役に嫉妬したことだってあった。

でも、お前じゃなきゃこの役はダメなんだと、仕事だと。

だけど、そろそろ、素直になってくれもいいんじゃないか?

何年、お前に恋してると思ってる。



潤が酒の誘いを断らないようになって、俺ら二人でいても酔うことができるようになった。
それから、俺を“翔くん”と呼ぶようになった。
さんづけになったり、くんと戻ったりしてたけど
それは潤が俺のことを考えている証拠だと思った。

ホテルの部屋に誘ったのも、潤は嫌とは言わないと確信があったからだ。

少し、いじめすぎちゃったかなって思ったけど、
涙を溜める潤を堪能することができた。

そして、俺を好きだと言った。

この、快感を教えたのは誰なのか、そんなことは
もうどうでもいい。

俺だけに、
これからは俺にだけ。

俺だけが、
それを与えてやる。

潤、俺を好きか?

俺はやっぱり、お前が可愛くて仕方ないんだ。


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