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僕は君を連れてゆく

第32章 違いのわかる男。


そんな俺たちを見てる他の3人。

次は…

「おじさん!」

「おじさんじゃねぇよ。」

「はいっ!きて?」

Jにやったように俺は両手を広げた。

小鼻をヒクヒクさせながら、近づいてくる
嵐のリーダーことおじさん。

この人のことは俺が一番わかってんの。

そんなおじさんも俺を見てニコっと笑った。

昔は可愛い八重歯があって。

敏感だった乳首は俺のテクで鍛え上げた。

「ニノ…」

ふんわり、優しく俺を包む。

おじさんとは背格好が似てるからね。

でも、この匂い。

そうそう。
これ。

この人の腕の中にいると自分は赤ん坊になったように感じる。

ユラユラとゆりかごの中にいるような。

「おしまい!」

「まだいいだろ?」

「ダメ!次があるんで!」

おじさんはベーっと舌を出して俺を睨んだ。

怖くなんかないからね!

おじさんに抱き締められながら、実は言うと
背中に痛いほど視線を感じていた。

ソワソワと落ち着かないんだよね?

わかるよ!

このニノちゃんからハグを求めるんだから。

「翔ちゃん?」

「おしっ!」

なんの気合いかわからないけど、彼はガッツポーズをして座っていた椅子から離れようとしたらテーブルの脚に自分の足を引っかけてつまづいた。

だせぇ。

でも、これが彼なのよ。
ダサくてね。

「アウチっ!」

英語使いたがってさ…
だせぇ。

「いい?」

俺は頷いて翔ちゃんを見上げる。
ちょっとばかり、首をかしげてみた。

「きて?」

カバっと抱きつくかと思いきや、そうではなくて…

一歩、一歩、俺の目を見ながら近づいてくる。

恥ずかしいんだよ。ばかやろー

ギュッ

俺は腰に腕を回す。

なんだかんだで、嵐のなかで一番、筋肉があるのは翔ちゃんなの。

この腰のくびれ。
今はみんなが滅多にお目にかかることのできないおへそのピアス。

おじさんとは、違うギャップだよね。

「ニノ、ちぃせぇ!」

そう、こういうこともすぐ口にする。

絶対にモテない。

「はい、終わり!」

「ごめん!悪気はないよ!ただ、単純に…」

「悪気ないから困んの!」

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