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半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)

第3章 居酒屋へ

オレたち4人は駅の近くにある居酒屋に入った。

「い、いらっしゃいませ何名ですか?」

店員のネェチャンがオレたちをまるで汚い物でも見るかのような哀れな眼差しが痛い!

かなり痛い!

そんな射るような視線でオレたちを見るな~っ!!

「あ、はい、4人です…」


そんな文句も言えずオレたち空いている席に案内された。

な、なんだ、この隔離された席は?

間違いなくオレたちはこの場に似つかわしくない人物だと判断したなっ!

おいっ、そうだろ店員!

他に空いてる席はいっぱいあるのに、何でこんな従業員の休憩室みたいな場所に案内すんだっ?



…まぁ確かにオレたちは童貞の集まりだ。

しかし、童貞がお前らに迷惑かけたか、おいっ!

…とりあえずオレたちは座った。

「じゃ、じゃあまずビールでも頼もうか」

「あ、あのちょっと自分はアルコール苦手なんで」

「あ、オレも酒ダメ。飲めないもん」

泡沫と弾丸が酒は飲めないと言うのか!

ならば居酒屋でなくとも良かろうに!


「あ、私はアルコール大丈夫です」

ストライカーは飲めるのか。

て、言うかこのオッサン何歳なんだ?

頭もハゲ散らかしてる、どう見ても40代から上だろ。

こんな年まで童貞なのかよ…


オレはこんなオヤジにならないようにしないとな…

「あ、あの注文いいすか…」

オレはさっきの店員を呼ぼうとした。

…来ない。



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