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半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)

第32章 ホームランだ!

沙織は野球経験者なのか?

しかし、あの短めのスカートでよく打てるもんだ。
いやぁいいケツしてるな、やっぱスタイルいいな、沙織はwww

沙織はホームランは打てなかったが、全球をヒットした。


「スゲエ、高橋さん野球やってたんですか?」

「うん、ソフトボールだけどね。これでもショート守ってたのよ」

はぁ、なるほどソフトボール経験者か。

「仲村君も打ってみなよ。スカッとするから」

「お、オレすか…」

「うん、見てみたいな、仲村君が打つ姿」

オレは確かに小学生の頃に野球チームに入っていた。

ポジションはセカンドだ。
しかしバット持つの何年ぶりだろ。

「仲村君、野球の経験はあんの?」

「はぁ、小学生の時にセカンドやってました」

「じゃあ大丈夫ね。ほら、早く打って」

オレは100㎞の左打席専用のゲージに入った。

「へぇ~、左バッターなんだ」

そう、オレはいっちょ前に右投げ左打ちだ。

小学校卒業して以来、バットを持った事がないから打てるかな。
あぁ~、思い出した!
確か野球チームの監督に【オマエは後ろ足に重心がかかり過ぎるからアッパースイングになるんだ】った言われたっけな。

ったく思い出したくもねえ事思い出したじゃねえか。

あの頃、素振りばかりやらされたな…

だから中学入ったら野球止めたんだっけ。

にしても、後ろの視線が気になる。
沙織がオレのバッティングに注目してやがる。

空振りしたら恥ずかしいなぁ~。

うぉっきた!
カーーン!

当たった。
しかしボテボテのゴロだ…

何か球の出所が判りにくいな。
スクリーンのピッチャーが投げると共に横から球が出てくるのがタイミングが掴めない。

あ、投げた、ブーーン!

恥ずかしい、空振りした。
沙織は?
思わず後ろを見た。

くそっ、ニヤニヤ笑ってやがる。

よくこんな球打てたよな…

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