
半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第32章 ホームランだ!
よし、タイミングを掴もう。
きたっ、オレはバットを合わせた。
コンッ!
「www何でバントしてんのよwww」
沙織が腹抱えて笑ってやがる。
タイミング取れないんだから仕方ないだろ、ったく。
オレはバントを続けた。
よし、次は打とう!
オレは思いっきりスイングした。
カーーーーン!
おっ、いい当たり!
バサッ!
っ!今的に当たったよな?
ホームランだ、ホームラン!
「スッゴーい、ホームランだよ。今の凄くいいバッティングだったよ!」
「やったー、ホームランだ!」
オレも沙織もホームランに喜んだ!
ワハハハハハハ!
やったぜ!
よし、次の球もだ!
コンッ!
「だから、何でまたバントなのよwww」
沙織が爆笑していた。
何故かホームラン打った後にバントしてみたくなった。
結局ホームランはこの一本のみで、後はヒットだった。
ホームラン賞はスタンプを押してもらい、スタンプ10回で景品が貰えるらしい。
「スゴいじゃん、ホームランなんて!アタシなんかまだ一回も打った事ないのに。仲村君何か持ってそうかもね」
「え、持ってるですか?」
「うん、何かそういう運みたいなもんかな。そんな感じがする」
持ってるねえ。
確かにここまで童貞なのはある意味持ってるかもな。
んな運なんかいらねえよ…
オレはその後も沙織と一緒に打ちまくった。
帰った頃は握力がなくなる程、バットを振った。
