半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第4章 声がデカいよ
オレは強引に乾杯の音頭をとらせようとした。
「は、はい。じゃ、では…乾杯!」
「乾杯!」
えっ!それで終わり?
いいのそれで?
フツー何か言ってから乾杯!て言うんじゃないのか?
まぁいいか。
とりあえず飲も。
「でさでさ、みんなやっぱ童貞でしょ?」
だ、弾丸!いきなり何を言うんだね!
しかも周りに聞こえるじゃないか!
「もちろん童貞だよ」
「わ、私もです…」
「う、うんまぁ何せオレが作ったサークルだからな。そりゃあったりめーだよ」
「そっかー、やっぱ皆童貞かぁ」
何か意味ありげに言うな、弾丸は。
「んじゃ弾丸はどうなんだよ?」
まさか童貞じゃないと言うんじゃないだろな?
「オレ?いや、オレも童貞だよ。あぁー厳密に言えば半童貞かな」
「何だ?その半童貞ってのは」
泡沫がいきなり食いついた。
「いや、ほら。なんつーのかな。途中までイッたっつーヤツかな」
「何だ途中ってのは?」
オレも気になる!
「いや、あの。要は途中でダメになって。キンチョーして最後までできなかったんだよ」
「あぁ~、そういう事だったんですか。でも羨ましいですね」
ストライカーが妙に納得するような言い方したけど、これっていわゆる…
「先っぽだけってヤツだろww」
「wwww」
泡沫とストライカーがウケてる。