半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第37章 ストライカーの結婚披露パーティー
ストライカーが引き留めようとしたが、オレたちは店を後にした。
「ジョニー、ストライカーの嫁見た?」
あんまり新婦の顔はよく見なかったが、ストライカーにゃ勿体ない程の女性だった。
「何か可愛かったよな。よくストライカーの嫁になろうとしたもんだw何が良かったのかな?」
「いいよな、ストライカーは。ジョニー、もうあのサークル解散しないか?
何かストライカーのせいってワケじゃないけど、オレらいつまでもあんなサークルでグダグダやってないでもっと外に目を向けないとマズイんじゃないかなって」
オレもそう思った。いつまでも童貞、童貞と嘆いてる場合じゃない。
と言っても中々見つからないよな、彼女なんて。
ストライカーは見合いで結婚したが、オレは恋愛結婚がしたい!
弾丸と二人でトボトボと歩いているとスマホから着信音が鳴った。
「ちょっとゴメン」
オレは立ち止まりスマホを取り出した。
沙織だ。なんだろ一体?
「はい、もしもし」
【あ、仲村君?さっきいたの仲村君だよね?アタシもあの店にいたんだよ。仲村君、新郎の方と知り合いだったの?】
えぇ、沙織はあの店にいたのか?知らなかった。
「高橋さん居たんですか?ゴチャゴチャしてたから解らなかったんですが。高橋さんもあのパーティーに呼ばれたんすか?」
【うん、アタシは新婦側の友人として。あの新婦さんは高校時代のソフトボール部の先輩で仲良くしてもらったから。
それよりさっき、アタシが仲村君!て何度も呼んだのに気がつかなかったの?】
「あ、すいません、周りが賑やかだったので気がつきませんでした」