半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第43章 ボクシングやってみませんか?
「ははっ、そんな事はないですよ。それよりジョニーさんの会社の女子社員さんがこの前の結婚パーティーでいらして」
あぁ~そうだ!それ忘れてた!
「ストライカー何て言ったの、オレの事?まさかあのサークルの話しした?」
恐る恐る聞いてみた。
「あー、はい。あの高橋さんにはお話ししましたよ。SNSで知り合ったという事は」
ってことは、まさか…
「安心してくださいよ、ジョニーさん、サークルの事は一切話してませんからw」
はぁ~助かった…
サークルの事まで話したんじゃないかと思って暫く生きた心地よしなかったよ、ホント。
「何だかストライカーの奥さんのソフトボール部の先輩後輩の間柄とか言ってたからな。にしてもサークルの事言ったんじゃないかと思ってビクビクしながら会社に行ってたよぉ。ストライカー言わないでくれって祈りながらww」
「さすがにそこだけは言えないですよ。ところでサークルを解散したんですって?」
「うん、弾丸とも話ししたんだよ、ストライカーの結婚パーティーの帰りに。いつまでも童貞童貞と言って場合じゃないだろうって事でサークルは解散したよ」
「大丈夫でした?」
「何人かには、裏切り者だとか、去勢しろとか言われたけど。まぁオレと弾丸の意志が固く半ば強制的に解散したwww」
「成る程、これで良かったのかもしれませんね」
「うん、ストライカーはあのサークルの中では一番早く結婚したからな。オレも弾丸もストライカーに触発されたようなもんだよ」
「そうですか…皆が良くなればいいんですけどね。でもあのサークルに入って良かったです。
これはお世辞でも何でもなく、ジョニーさんや弾丸さんがいたお陰でとれだけ救われたか」
「オレら特に何もしてなかったじゃん。ただ集まってどうしたら初体験できるんだって事ばっか考えてたからなー。あの話しばっかだったよ」
「でもそれが自分にとっては何て言うか、心地いい場所だったんですね。なんかこう、救われたというか。ホントジョニーさんには感謝してます。ありがとうジョニー」
ストライカーは清々しい顔をしていた。
今のオレじゃとても出来ない表情だ。
今が一番充実してるんだろうな。
「ストライカー、仮にだけど。オレがボクシング始めたら何か変わるかなぁ?」