半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第43章 ボクシングやってみませんか?
ストライカーはオレの目を見てはっきりと答えた。
「具体的に何がどう変わるのかは解りません。ただ、ジョニーさんが新たにチャレンジすることに成長はできるはずです。成功は出来ないかもしれない。でも成長はしてるはずです。ジョニーさん、やってみませんか、ボクシングを?」
「うーん、会社帰りにジムで身体鍛えるのも悪くはないんだが、来れるとしても週に2、3回ぐらいしか来れないけど」
「それでいいんです。あくまでも会社が第一ですから。仕事に支障をきたすようなトレーニングは最初からやらないですよ」
「そうか…ここ入会金と月謝どのくらいなの?」
「ウチのジムは入会金は一万で月謝も一万です。終わったらシャワーも浴びて帰れますし、それなりの設備は整ってますよ」
オレは考えた。その場の勢いで入門するべきかどうか?
でも自分を変えたいというなら変えてみたい。
まぁ要は初体験できるかどうかの変えるってヤツなんだがwww
「ここですぐに返事をしなくても大丈夫ですよ。帰ってじっくり考えるのもいいでしょう。無理してまでジムに行く必要なんてないんですから」
そうか、やってダメなら断りゃいいんだ。まずはどこまでやれるかだ。
「ストライカー、オレとりあえずやってみることに決めたよ。
やってダメなら仕方ない。でもやる前からダメと決めつけるのも良くないと思ってね」
「そうですか。ジョニーさん今からでもプロの試験受けても問題ないですよ。サウスポースタイルの選手は少ないですから、みっちり練習こなしたら、数ヶ月後にはプロボクサーになったますよ」
「プロボクサー?オレ闘争心ないし、臆病者だから無理なんじゃないかな…」
「いいえ、その臆病者というのが格闘家に必要なものです。臆病になるから練習をする。臆病者と受け入れる事でそこから新たにスタート出来るんですよ」
何か今日のストライカーには圧倒されるなぁ。
週に二回か三回ジムに通うか。
家に居てもAV三昧だからな…
よし、目指せ細マッチョ!
やってやるか!
「ストライカーの話しに乗ったよ。じゃあ、ヨロシクおねがいします、橋本コーチ!」
「コーチってまだそんなもんじゃないよ、ボクは」
まんざらでもなさそうなこのジム。
勢いだけでついボクシングをやってみることになってしまった!