テキストサイズ

半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)

第5章 無職は去れ!

宴が進むにつれ、SNSの話題になっていった。

オレが作った【社会人で童貞なヤツ集まれ!】のサークルには現在オレを含め7名在籍している。


で、今いる4人は近場に住んでいて、こうして集まった。

「そういやさ、あそこで最年長って、やっぱストライカーになるのかな?」

弾丸がそう言ったが、オレも詳しい事はよく解らない。

何せメンバー全員が年を偽っているからな。

で、オレもSNSでは年齢を98才にしている。

ここにいるヤツラもバカ正直に年齢を公表していない。

童貞で実年齢公表したら、そりゃ恥ずかしいワケだ。

「いや、私より上の方が確かいましたよ」

「マジで?誰、誰?」

泡沫はテメーの事は詮索するなと言いながら、他人の事のプライバシーにゃ興味もつのか。

「確か…41とか言った気がします」

「41?」

「41で童貞って詰んでるじゃんww」


ダメだ!オレはこの泡沫とはどうもウマが合わないみたいだ。

コイツ他人の事をどうこう言える身分なのかよ?

しかも何が【泡沫の夢】だ?

バッカじゃねーの!テメーみたいな童貞は夢なんか見るな、タコが!

あ、オレも童貞だった…


しかし41で童貞はかなりキツイぞ!誰なんだ一体?

「あの人ですよ。しょっちゅうハンドルネームを変える人です。今は【(^-^)】って顔文字の人です」

ストライカー詳しいな。

しかしそんなヤツいたっけ?

「あぁ~、アイツ?アイツあれで41なの?」

「え?弾丸知ってんの?」

オレはホントに知らなかった。

「意味不明な写真載っけたり、何の脈絡もなく、いきなり話が飛ぶヤツいたじゃん?」

あ!あー、アイツか!

「いたいた!ありゃ何もんだ一体wwマジおかしくね?」

そうか、アイツか!

アイツとは、オレのサークルにいるヤツで、ワケのわからん風景や食欲を無くすようなラーメンやらカレーやらの写真を載せ、チャットをしても的外れな事を言ってくる、少し変なヤツだ。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ